組合結成の意義(毎日新聞<北海道版>掲載 Re:北メールより)

組合結成の意義

「俺たちは奴隷じゃない!」3年前、そう訴えた24名の若者が組合を結成した。

繁忙期には徹夜残業や休日出勤が当たり前。仕事で鉄粉が目に刺さっても、労災保険を使わせず、業務に起因しない私傷病扱いにされる。皆で愚痴を言い合う中、誰かが言った。「組合、作ろうか」

相談を受けた私が、団結権の行使、つまり組合結成の意義を説くと、彼らは自らの権利を理解し自信を持ち始めた。

私は、使用者側からの弾圧・妨害が発生する可能性が高いことを説明し、これから起きるであろう「嵐」を迎え撃つ覚悟をさせた。

 

使用者が組合員を差別して扱うことは、労組法上は不当労働行為として禁じている。

しかしこの工場では、組合員だけ年末の賞与が支払われなかった。だがこのことが、組合の団結を強め、使用者を追い詰める結果を招く。

組合結成から2年後、労働委員会は使用者に対し、組合への嫌がらせ等を止めるよう救済命令を出した。

使用者は組合にこれまでの不当労働行為を謝罪し、労使関係は正常化した。

今は残業したら、労働基準法どおり割増し賃金が支払われる。当然の権利ではあるが、あの時、皆で起ち上がっていなければ、手にできなかった権利だ。

 

先週も、道央圏の工場でまたひとつ組合が誕生した。

予想通り、その直後から露骨な不当労働行為が始まった。生まれたての組合がこの試練を乗り越えれば、やがて笑顔あふれる職場が実現する。

 

2015年5月15日 毎日新聞(北海道版)掲載 Re:北メールより

 

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