川村雅則ゼミナール『北海学園大学 学生アルバイト白書2023(連載2)』2023年9月30日

川村雅則ゼミナール『北海学園大学 学生アルバイト白書2023(連載2)』2023年9月30日

 

川村雅則ゼミナール『北海学園大学 学生アルバイト白書2023(連載1)』に続き、「連載2」をまとめました。

「連載2」では、ゼミ生によるアルバイト等の聞き取り調査結果をまとめています。聞き取りの対象はもちろん北海学園大学の学生です。聞き取った内容を一人称でまとめました。

指導教員としては、もう少し踏み込んで聞いて(調べて)欲しい箇所も少なからずありますが、それでも、学生たちがどんな仕事でどんな働き方をしているのか。仕事上でどんなことに困っているのか、またそれにどう対応したのか(離職を含む)/しなかったのか、など、大学生のアルバイトの現状を知っていただくのには役立つのではないかと思います。

一例をあげますと、大学生がアルバイトを短い期間で辞めることに対して、忍耐力がない!という批判が聞かれます。しかしながら、彼らのアルバイトの現状をつぶさに知ってもらうことで、少し違った視点からの理解もまた可能になるのではないでしょうか。

大学生のアルバイトの現状を世間に広く知ってもらおう!という思いで実施した調査の結果です。どうぞお読みください。

なお、(1)見出しにした動物や野菜の名前は、執筆者のいわゆるハンドルネームです。(2)【事例】番号はアルバイトごとに付しています。ですから、例えば掛け持ちでアルバイトをしている学生の場合は、複数の番号が付されています。この後に、ワークルール分析を行うための処理です。(3)今回の聞き取り調査の結果も反映させたアンケート調査を現在準備中です。

 

 

目次

■しか

 

大学入学から現在に至るまでに3つのバイト経験のある学生からの聞き取りをまとめました。

 (1)最初のバイトは、大学一年次に半年ほど経験した飲食店のキッチン。現在は、(2)週3でのコンビニのホットシェフのバイトと、(3)サッカー、野球、コンサートなどのイベントのバイトを1か月に1,2回程度行っています。

 

【事例1】飲食店バイト

飲食店では、賃金は、基本の時給が960円で、深夜は1362円、休日(日曜、祝日)が1100円でした。

勤務は週2~4回、時間は17時から23時の間で、1日3~5時間程度働いていました。勤務は、学校が終わってからなので学生が多く、同い年だけでなく先輩、後輩との交流がありました。

仕事内容は、飲食物の製造、皿洗い、寿司ネタの解凍、ごみ捨て、最後の締め作業などです。働いていて大変だったのは、ちょうど勤務時間がごはん時というのもあり、子供連れや会社帰りのお客さんが多く、平日でも自分の仕事以外にも他の人の仕事を手伝うなど、負担が大きかったです。

土日は、お客さんが多い割に従業員の数が少なく、無理やりシフトを入れられそうになったことがありました。無理やり入れられそうになった時は店長と話し合いをして対処しました。また、自分のシフトの時間が過ぎて他の人と交代するときに他の人が来ない時がありそのまま交代する人の部分まで働いたことがありました(その分の給与は支払われました)。

 

【事例2】コンビニバイト

二つ目のコンビニでは、賃金が時給980円でした。勤務は、週3で、基本は、17時から20時半の3時間半ほど働いていました。固定シフト制です。

仕事内容は、商品の製造、使った機械などの洗浄、次の日に使う商品の解凍作業などです。学生よりも主婦パートの方が多く、ほとんどが2人体制で仕事をしています。仕事の内容は、働く人の人数やイベントの有無などで作る量が変わるため終わる時間が異なることもあります。

不満としては、決められた製造が終わって清掃作業が終わると、所定の時刻より早くても(例えば19時でも)帰ることになり、あまり稼ぐことができないところです。

 

【事例3】イベントバイト

最後にイベントバイトは、賃金が1100円でした。イベントがあるときに自分の都合がいい日に8時間程度入っています。

仕事内容は、いろいろありますが、私は、チケットもぎりや、びんや缶などの飲料水などがカバンに入っていないかチェックなどの作業をしています。

勤務状況は、学生がほとんどを占めているため隙間時間の交流があったりします。また休憩時間や食事などがしっかりもらえるので安心して働くことができています。

なお、ワークルールのことに関連していうと、3つのバイトとも、給料の支払い単位は、どのアルバイトも1分単位です。

 

 

 

■なまず

 

 部活(スポーツ系)をしている学生5人(1部2人、2部3人)から聞き取り調査を行いました。5人とも同じ部活です。

 彼らのアルバイト状況には、部活が関係していると思われるので、まず部活の簡単なスケジュールを示します。

 練習日程は、土・日を含む5日間です。1部の学生と2部の学生両方が一緒に活動しているため、基本的に、練習は朝の8時から10時まで。土日は日中に公式戦をしています。部活のこうしたスケジュールに支障がないようなアルバイトをすることになります。

 

【事例4】1部Aくん(飲食店)

飲食店で働いています。以前も飲食店で働いていました。接客をすることが好きで、友達の紹介でこのアルバイトにしました。

料理やお酒などの提供(調理、接客)が仕事の内容です。他店から頼まれた商品を店内で作り、歩いて配達をしに行くこともあります。

シフト制で、勤務は週4~5回で、月の収入は8万~9万円で、多いときには10万円を超えます。

バイト先での良い点は、他の従業員の多くが大学生で仲が良いことです。夏にはBBQ、年の終わりには忘年会、そして、年に何回か新しく入ったアルバイトスタッフの歓迎会などのイベントがあります。

逆に悪い点としては、従業員が少ないため、シフトの融通が利かなく、試合前日や試合後に出勤しなければならないこと、平日は24時に閉店なのですが、金曜日と土曜日は閉店が深夜の2時のため、次の日の試合に支障が出てしまうことです。

 

【事例5】1部Bくん(飲食店、コンビニ)

2つのバイトを掛け持ちしています(飲食店、コンビニ夜勤)。

仕事の内容は飲食店では調理、コンビニではレジ、品出し、清掃などです。

飲食店のバイトで気になっているのは、時給の支払い単位の時間を教えてもらえないということです。社員に聞いても教えてもらえません。また、暑苦しく労働環境があまり良くないです。

良い点としてはシフトを自由に決めることができ、急な出勤などもないため、ストレスなく働くことができます。

 

【事例6】2部Cくん(ガソリンスタンド)

ガソリンスタンドで働いています。知り合いからの紹介です。

仕事内容は給油、洗車、タイヤ交換、オイル交換などです。シフト制で、週3回で、月の収入は6~8万円です。

良い点として社割でガソリンが安く入れることができて、洗車が無料なこと、そして、車に詳しくなることです。

悪い点は、外でのバイトのため、夏は暑く、冬は寒い環境で仕事をせざるを得ないことです。一番の悪い点として、ミスをしてしまった場合、莫大な損失になってしまうことです。例えば、ガソリン3000円分を頼まれた際に満タンに入れてしまうと、その差額を払わないといけなくなります。

 

【事例7】2部Dくん(銭湯)

スーパー銭湯で働いています。特典として温泉に無料で入れる、ということからこの仕事を選びました。

仕事内容は浴室、脱衣所、ホールなどの清掃、サウナのマット交換のほか、体調を悪くされたお客様の手当てなどです。

シフト制の週4回勤務で、給与の支払いは1分単位、月の収入は約7万円です。

良い点として、お店は朝8時から24時まで営業しているため、授業の直前まで働くことができること、部活の後にお風呂に入ってから出勤することができることです。

休憩時間や有給休暇制度、給与の支払い単位など、しっかりしているため、働いていて不満はありません。ただ、ほかの従業員の年齢が大きく離れた年上の方が多いため、気を使うことが多いです。

 

【事例8】2部Eくん(ブライダル)

ブライダルのスタッフとして働いています。友達の紹介で選びました。

仕事内容は、接客、料理や飲み物の提供、式場の設営などです。

シフト制で、結婚式が土日の午前と午後に行われるため、基本は月に2~3回ほど。賃金は日払いです。

良い点として、土日のみの出勤のため、掛け持ちがしやすく、社員の方も部活優先に考えてくれるためシフトの融通が利くことです。

ただ、結婚式はお客様の大事な行事で、費用もかかるため、バイトであっても、社員の教育が厳しく、緊張感があるのは大変な点です。

 

 

 

■にんじん

【事例9】短期の工事バイトで働いたAくん

私は夏休み期間のみの約二カ月間、短期で工事現場のバイトを経験しました。

某求人サイトで希望する条件にあったものを見つけて応募しました。

希望していた条件は、一日3~4時間程度で、週3~5日程度で、時給は1000円以上、時間帯は午前から午後にかけてで、シフト希望が自由に通る、ということでした。

条件にほぼ合致したイベント設営のお仕事を見つけたので早速応募してみたところ、待てど暮らせど返信は来ず、2週間後にやっと面接日程の連絡が来ました。その場で採用は決まりましたが、内容は、工事現場でのバイトでした。イベント設営のほうは現在は募集しておらず、イベント設営の仕事が入るまで、工事のバイトに入ってくれというのが会社からの説明でした。

それから約2カ月間、イベント設営の仕事は入ることなく、固定で工事現場の仕事をしています。

仕事の条件は、月~土の週6、集合時間は5時半、勤務時間は7時~17時、休憩が一時間で拘束時間は約11時間半、日当は9000円です。労働条件通知書はありません。私はこれも経験だろうということで試しにその条件で働いてみることにしました。

仕事内容は、とある町での畑の暗渠の設置、整備です。

この仕事で大変つらいのは、体力の全くない自分が34、5度の炎天下の中、スコップ、排水用のホース、土管など様々な重いものを持ちながら畑を歩き回ること、ほぼ使い捨てのような作業用手袋を自費負担しなければならないこと、お昼はコンビニで食事を買うために高くつくということ(熱いので、ペットボトルだけで4、5本買います)、朝が早いことなどです。しかしながら約一カ月半私は週5~6で働き切り、30万円ほどの給与を得ました。

普段携わることのない業種を経験できとても満足しています。

 

【事例10】カフェバイトで働くBさん

大学1年生の秋から、友達に誘われて近所のカフェでアルバイトをしています。

主な仕事内容は、コーヒーを淹れたり、軽食を調理したり、テーブルを片付けたり、お客様の注文を取ることです。

シフトは週に4日を希望しており、基本的には希望通りに働いていますが、時折忙しい週末やイベント時には休みを取りにくくなります。私の勤務時間は、午前10時から午後3時までの間ですが、ランチタイムや休日には混雑しているため、休む間もなく働かなければならないことがあります。また、特に週末の夕方にはお客様が増え、仕事がハードになります。このようなときは、助けてくれる人も少なく、ストレスがたまります。

賃金は時給950円で、土日祝日は1050円にアップします。

ちなみに、アルバイトの面接は友達と一緒に行き、比較的簡単に採用されました。詳しい作業内容やルールは、仕事を始めてから覚えることが多かったです。バイト先の仲間たちはとてもフレンドリーで、すぐに打ち解けることができました。

ただし、仕事の中でつらいこともあって、忙しい時間帯には注文ミスや配膳ミスが許容されず、上司からは厳しい指摘を受けることもあります。

 

【事例11】図書館で働くCさん

地元の図書館でアルバイトをしています。司書の資格などは持っていません。主な仕事内容は、本の返却処理、新しい本の整理、図書館内の清掃、図書の貸し出し手続きのサポートなど、図書館運営に関する様々な業務です。

面接は図書館の管理職によって行われ、アルバイトの経験や読書に関する質問が主でした。具体的な仕事内容やルールは、実際に働きながら覚えました。

週に4日の勤務を希望しており、基本的にはシフト通りに働いています。休日も希望通りに取ることができ、図書館は比較的静かで落ち着いた環境なので、ストレスは少ないです。ただし、期末試験期間や大学の休暇中は、多くの学生が利用するため、忙しい日があります。勤務時間は午前9時から午後5時までで、休憩時間もしっかり確保されています。

時給は950円で、土日祝は1000円になります。

この業務で大変なことは、扱う本が多く、時折、本の補充や本の汚れを取り除く作業が必要です。特に雨の日に来館した利用者が濡れた本を返却することがあるため、これらの本を丁寧に取り扱うことが求められます。

 

 

 

■たけのこ

小売店と飲食店、居酒屋という3つのアルバイトを掛け持ちしている学生から話を聞きました。それぞれのアルバイトの内容をまとめます。

【事例12】小売店バイト

バイトを始めて1年半になります。週に3日ほど働いており、労働時間は17:00~21:00の4時間です。人間関係も良好で、シフトも多少減らされることはありますが、ほぼ希望のまま通ります。

時給は960円です。給与の支払い方法は銀行口座への振り込みです。また、年に2回昇給の機会があります。具体的な基準は伝えられていませんが、勤務態度や勤務日数が関連していると噂話程度にアルバイトに代々伝わっています。

仕事内容はレジ業務や品出し、倉庫で商品を出したり、商品に付録を付けたりします。どれもそこまで難しくはない作業なので、業務内容としては楽です。

問題点としては、着替えの時間が賃金支払いの対象ではないこと、賃金の支払いが15分単位であること、交通費が支払われていないこと、人手不足により年々1人当たりの負担が増えていることなどがあげられます。

支払い単位の時間については、よくわかっていないのですが、例えば、17:00出勤の日でも55分にはタイムカードを切ったり、21:00上がりの日でも遅い日は30分くらいまで働いていたりしています。すると、はみ出た分の時間は、累積して15分に達していればその分の給与は発生し、逆にそれ以下だと切り捨てとなる──こんな感じです。

 

【事例13】飲食店バイト

働いて1年ほどになります。週に2回ほど働いており、労働時間は9:00~14:00の5時間です。

時給は1100円です。支払い方法は小売店と同じく銀行口座への振り込みです。シフトは必ず希望通りに通り、支払いが1分単位であること、着替え時間が労働時間に含まれる点などが一つ目のアルバイトとの違いです。

仕事内容は提供やレジ業務、バッシング、たまにではありますが調理を担当することもあります。大きな通りに面していることもあり、午前中からお昼にかけては人が多く混雑することも多いため、業務内容はかなり忙しいです。

問題点としては、時間の都合上、ほぼ同世代のパート・アルバイトがおらず、あまり気楽に日常会話等をできる環境ではないこと、また人手不足で前日に入れないか打診がくることなどがあげられます。私の場合は、ほかのバイトやサークル等で時間が限られているので1,2回しか応じたことはありません。

 

【事例14】居酒屋バイト

働き始めて半年ほど。月に3回ほど働いており、労働時間は20:00~3:00までの7時間です。人間関係は良好で、2週間ごとにシフト希望をラインで伝えます。

時給は1100円です。深夜割増もつきます。支払いは、現金の手渡しです。支払い単位の時間は30分単位で、端数は切り上げと言われています。ただ、自分自身の経験が少ないので十分によくわかっているわけではないのですが、どうも、単純に、30分でその分が支払われる/支払われないというカタチにはなっていないようです。私服のため着替え時間はありません。

仕事内容はお酒をつくり提供したり、オーダーを聞いたり、バッシングをしたりします。内容としてはかなり簡単なのですが、まだ慣れていないこともあり、種類が覚えられなかったり、間違ったものを出してしまったりしてしまうため、現状では忙しく感じています。

問題点としては、深夜までアルバイトをしているため、翌日に2つ目の飲食店のアルバイトがあるとかなり負担になること、急にシフトに入れるか打診が来ること、支払い単位があいまいなこと、雇用契約書がないことなどがあげられます。

 

3つのアルバイトに共通しているのは、どれも慢性的な人手不足であること、ワークルールを完全に遵守しているアルバイトは一つもないことなどです。

なお、以下は、3つのバイトが重なったある週のスケジュールです。この他に、大学の授業に出て、サークル活動もしています。

(月)飲食店9:00~14:00→小売店17:00~21:00/(火)小売店17:00~21:00/(水)バイト休み/(木)小売店17:00~21:00/(金)バイト休み/(土)飲食店9:00~14:00→小売店17:00~21:00/(日)居酒屋19:00~3:00

 

 

 

■しちゅー

【事例15】居酒屋バイト

大学一年の春から居酒屋に勤務しています。これが初めてのバイト経験になります。

 

■仕事の内容や働き方など

週3〜4日、1日4時間程度働いています。

仕事内容は、主にホール業務全般で、具体的には、お客様の席への案内や、飲み物や料理の注文を受けてテーブルまでの配膳、会計、帰った後の食器・グラスの片付けになります。また、ホール担当がドリンクを作ることも多く、業務は多いように感じます。

バイトで稼いだお金は、家賃の一部の支払いと娯楽費として利用しています。奨学金は利用していません。

勤務は主に夜なので、学生の仲間が多く、仲の良い雰囲気です。忙しい時間帯はスタッフ同士のチームワークが必要になるので、普段から従業員同士で良い関係を作っておくことが大事だと思います。

■アルバイトを含む1日の生活パターン

朝8時に起床し、身支度をして8時30分に家を出て、徒歩で学校に向かいます。講義が終わったら、一旦家に帰ってバイトの準備をして、17時頃、地下鉄を使ってバイト先へ向かいます。18時〜22時まで働いた後、家に帰ります。帰宅後は、勉強をしたり、YouTubeをみたり、ゲームをしたりしています。

帰宅後に落ち着いてリラックスした時間を作りたいので、基本的には、シフトは22時までしか入れません。

サークル活動もしています。授業やバイトがない日は友達と遊ぶことが多く、充実した交友関係を築けていると思います。なお、大学での友人は、高校時代からの同級生や大学のサークルやゼミで知り合った友人など、多いほうだと思います。

■ワークルールの遵守状況

アルバイト先でワークルールが守られていないのではないかと疑問に思うことが二つあります。

一つは賃金制度です。賃金支払い単位は15分単位であったことです。私を含めた従業員はあまり疑問に感じておりませんでした。今回それが違法であることを知って非常に驚いています。

次に有給休暇についてです。これまで私や他の従業員は有給休暇を使ったことがなかったので、店長に確認してみたところ、一応使えると言われました。しかし、これまで有給休暇を使ったアルバイトはいないとも言われたので、これ以降も有給休暇を使いづらい状況にあります。

 

 

 

■きのこ

 

オンラインやSNSを使って友人・知人6人から聞き取り調査を行いました。4人は1部生、2人は2部生です。

 調査内容は以下にまとめた通りです。

①現在のアルバイトの賃金・労働条件や働き方

②奨学金利用状況・学費負担など

③過去のアルバイト経験・職歴など

④働きやすさ/働きづらさやワークルールの遵守状況など

 

【事例16】小売業で働くAくん

①昼勤の6:00~9:00は時給970円、夕勤の9:00~22:00は時給920円です。

バイト先は家から5分ほどで、昼勤の場合は朝5時に起きて、5時50分に家を出ます。

シフトは固定で、火、木、土に出勤します。昼勤は土曜日にしか入りませんが、不満があります。夕勤希望で今のアルバイト先に入ったのですが、いつの間にか昼勤も任されるようになりました。不満があると言っても稼げるので我慢してます。

仕事の内容は、レジ、接客販売、商品陳列、品出し、清掃、簡単な調理などですが、日が経つにつれて仕事が増えている感じです。

②奨学金は利用しておらず、学費も負担していません。

③仕分け業、小売業を過去に経験しました。

仕分け業は、高校の時に経験したバイトです。朝5:00~8:00の3時間を週5回。時給は1000円でした。仕事の内容は、荷物を配達地域別に仕分けて、配達地域別の車両に積み込むというものです。

小売業は、主に夕勤で17:00~22:00の5時間を週3~4日で、時給は920円でした。9:00~15:00までの6時間もたまに担当しました。

④仕分け業は、学校前の朝の3時間に勤務していたため、放課後は自由な時間を作ることが出来ました。バイト先には学生が多く、アルバイトが初めてでも安心して働けました。僕は人と関わる仕事がしたくなくて、仕分け業のアルバイトにしました。しかし、荷物を運ぶにしても人に聞かなければ分からない場面は必ずあるので、人と関わらないなんてことは無かったので成長に繋がったと思います。習うより慣れろということわざ通りやらなきゃ人は変わらないなって思いました。

小売業は、シフトに融通が利くので好きな時間に働くことが出来ます。しかし、業務量は多く、時給に見合ってないと感じました。また、欠勤が出た場合学生にしわ寄せが来ます。

どちらの仕事も給料は1分単位で発生し、着替えの時間も業務としていました。

 

【事例17】飲食店で働くBくん

①6月頃から蕎麦屋でバイトを始めました。蕎麦屋を選んだ理由として、家から通いやすい・時給が高い・就業時間が自分の生活習慣に適しているなどの点が挙げられます。

アルバイトの経験がなく、今回のバイト先が初めてだったため、最初は分からないことばかりだったのですが、職場の方々が丁寧に教えてくれたため、少しずつ成長することができました。バイト先で学んだことを将来に活かせるようにこれからも頑張りたいです。

平日17:00~21:00土日祝11:00~21:00(17時~21時の時もある)大体平日2~3日と土日に働いています。仕事内容は、お客さまの席への案内、注文の確認、料理の配膳、片付けなどです。時給は1000円です。

②奨学金は貸与型で、月3万です。

③過去にアルバイトの経験はないです。

④シフトの融通が利くところが働きやすいです。給料の支払い単位はわからないです。

 

【事例18】小売業で働くC君

①高校1年生の5月から、約4年間、コンビニで働いています。コンビニでのバイトを選んだ理由として、自宅からの距離が近く継続しやすいこと、接客業のため、様々な人と関わることが社会に出る上で良い経験になると思ったことです。

ちなみにバイトを始めたのは、高校卒業後の大学進学のためのお金を貯めたいと思ったからです。

仕事内容は、接客、納品整理、清掃で、勤務は、6時間以上で休憩があります。時給は、最低賃金で、給料は月半ばに振り込まれます。

契約期間は、有期の1年契約で年末に更新されます。辞める時は1か月前に店長に連絡するように指示されています。

②貸与型の奨学金を利用しています。利用額は4万です。

③高校生からずっと同じコンビニ。

④シフトの融通も割と利くし、残業も無いためかなり働きやすいです。

給料の支払い単位は1分単位です。

 

【事例19】飲食店で働くDくん

①1日5時間〜6時間、週3〜4で働いています。大学に入学して、すぐ今のバイトを始めました。このお店を選んだ理由は、時給がよくて、学校の帰り道だった為です。オープンキッチンでの調理で接客も並行して行うのが初めての経験でしたが、今では両立して仕事することが出来ます。立地もよく大変人気な店のため忙しいですが、そこにやりがいを感じます。

仕事内容は、料理の調理、片付けで、時給は1100円です。

②奨学金は利用していません。

③飲食店(キッチン)と物流・荷物の仕分け作業でアルバイト経験があります。

④シフトの融通が利く点はよいのですが、シフトは15日ずつでます。しかし、出るのが1日前で遅いです。交通費が学校の通学路だからという理由で出ないです。また、給料の支払い単位(時間)が不明です。

 

【事例20】パチンコ店で働くEくん

①パチンコ店でバイトしています。勤務は1日6時間半で、休憩が1時間。仕事内容は、主にパチンコ台の清掃や、お客様への接客、トラブル時の対応です。

大学に入学し、1度サンドイッチ屋さんで働いていましたが、大学の授業との兼ね合いでシフトが合わなくなり、辞めることになりました。そこから色々自分で探し、大学との兼ね合いも合う今のバイト先にたどり着きました。前のバイト先より時給が高く、シフトも柔軟に対応してくれます。今まで色々なバイトをしてきましたが今までで1番いいと思えるバイト先になりました。時給は1250円です。

②奨学金は給付型を利用しており(月5万円)、学費は負担していません。

③過去には居酒屋やカラオケ、サンドイッチ屋さんで働いていました。

④働きやすいのは、社員やパート、アルバイトの人達の仲がいい点、1から細かく教えてくれる点です。働きづらいのは、少し離れたところにあり、通勤手段が限られる点です。

パチンコバイトに関わる色々なルールがありますが、話すことはできません。給料の支払い単位は30分です。

 

【事例21】飲食店で働くFくん

①高校2年生の冬(12月)から現在に至るまで、寿司屋でアルバイトをしています。今のバイト先を選んだ理由として、知り合いの正社員がいたこと、家が近かったこと、入学費を自分で稼ぎたかったことなどが挙げられます。あとは、やっぱり常に忙しくて、常に人手不足だって言われている飲食業界で、私がどこまで通用するか試したいと思ったことも理由の一つです。また、人と関わるのが好きなので、アルバイト経験はなかったのですが、すぐに場の空気に馴染むことができて、順調なアルバイト人生を迎えることが出来ました。賃金は970円(土日祝+50円)です。平日17:00~21:00、土日祝11:00~21:00(17:00~21:00の時もある)で、大体、平日2~3日と土日に働いています。

②奨学金54000円×48ヶ月(無利子)を借りています。全額学費にあてています。

③なし。

④シフトは希望通りになることが多いから働きやすいです。基本のルールは他の飲食店と大体同じだと思います。給料の支払い単位は1分です。

 

 

 

■きゅうり

今回の調査では3人の学生から話を聞きました。それぞれについて、仕事内容や基本的な条件/働きやすさ・働きづらさ/ワークルール上の問題点などにまとめてみていきます。

【事例22】コンビニで働くAくん

コンビニエンスストアで3年働いています。仕事内容は、レジや品出し、清掃などです。時給は920円で、18〜22時の4時間で週2~4回働いています。シフト制で1週間毎に決まります。ここのアルバイトは、家から近く徒歩5分程で通えるため選びました。

コロナ禍前は社員とアルバイトの2人体制であったため、分からないことがあってもすぐ聞くことができ、優しく教えてくれました。また、社員の雰囲気も良く気を遣う様なことは少なかったです。

コロナ禍後は、社員が減ってしまったため、アルバイトの2人体制となりました。アルバイト2人は、夕方勤務だと学生が多かったため仲良くなりやすかったです。しかし、社員がいないため、学生アルバイトだけだとわからないことが多かったりアルバイト側のミスがあった際のクレームの対処が大変でした。

4時間勤務で15分休憩、5時間で30分休憩でした。1人が休憩に入るとレジには1人しかおらず、そういう時に限って電話対応や、レジの混雑が多々起きるそうで、きっちり15分又は30分の休憩が取れないという問題が生じています。

 

【事例23】飲食店のホールで働くBくん

飲食店で1年働いています。仕事内容は、注文を受ける、ドリンクを作る、料理の配膳、バッシング、洗い物などです。

時給は950円で、22時以降は1200円。時間は、始まりは基本18時で、終わりは決まっていません。このアルバイトは、個人経営のお店で、知り合い繋がりで働き始めました。

基本はキッチンの担当が店長で、ホールはアルバイトという2人体制でまわしていたため、週末とかは忙しくなり、きついです。帰れる時間が決まっていないため、暇な時は早くて21時、忙しい時は閉店の25時までいたことがあります。週末以外は21時に帰ることが多かったため、給料の面で不満があります。

アルバイトが少ないため休みづらさがあります。また、終わる時間が決まっていないため、6時間を超える労働でも休憩がないという問題があります。

 

【事例24】飲食店のキッチンで働くCくん

飲食店のキッチンで4ヶ月程働いています。仕事内容は、洗い物、お肉などの補充などです。時給は1000円で、18時~22時×週3日で働いています。車で通うことができるのと、友達がいたため、ここで働き始めました。

社員は優しい人が多く、アルバイトは歳が近く人間関係は良いです。パートや何人かの社員は、年齢が離れすぎているということもあり、少し関わりづらいことがありますが、まだ入って間もないのでこれから馴染めるように努めたいです。

給与の支払い単位が15分なのがワークルール的に問題です。

 

 

 

■みかん

【事例25】ファミレス店員のAくん

業務内容は、キッチン(オーダーが入った料理を作る、ドリンクバーや食べ放題のサラダなどの補充を用意する、片付けされてきた皿を洗うなど)、ホール(入店してきたお客さんを席に案内する、メニューを聞く、食べ放題や季節のメニューの説明おすすめをする、料理を提供する、皿やテーブルの片付けをする、会計を行うなど)です。

賃金は、1000円(深夜やお盆、年末年始などは割増)で、支払い単位は1分単位で、残業代もしっかり出ます。

大学に入る際に接客業のバイトを探していたところ、求人募集を見つけて応募しました。

家からチャリで10分程度で、冬場は歩いて通っています。大学生バイトが比較的多く、毎年3-4月は先輩バイトが辞め、後輩バイトが入ってくるため、この時期はかなり忙しいです。ただ、基本的に人が多く、シフトの融通もそこそこ通ります。

シフトは基本的に希望通りのシフトになりますが、お盆や年末年始は、なんとか出られないかとお願いされることがあります。その際は、他にシフトを入れている日に入らない代わりに、引き受けるなど調整しています。週4-5で入っていて、1日平均で5時間、多い日は9時間(休憩1時間)の勤務に入ることもあります。

有給休暇制度はあるかないかよくわからなかったので、店長に確認をとったところ、有休は働いた分だけ使えることがわかり、実際に何日分取れるかなどの説明を店長から受けました。周りの学生バイトもそのことは知らなかったので情報を共有し、私は8月に実際に有給を何日か使いました。働いていないのに給料が手に入るのが少し面白く感じました。

金曜の夜や土日などの夕食時が特に忙しくて大変です。店を閉める時間は12時なのですが、キッチンの皿洗いやレジのお金の確認、店の戸締りなどの締め作業がなかなか終わらなく、深夜1時過ぎに店を出ることもしばしばあります。

ただ、接客中にお客さんと話したり暇な時間で周りの店員と話したりすることができて、忙しい日でも楽しいことは多く、自分的にいいバイトを見つけることができたと思っています。

 

【事例26】居酒屋バイトのBくん

居酒屋で働いています。業務内容は、厨房で注文が来た商品を作っているのと、皿洗いです。

賃金は950円で、深夜は割増、支払い単位は1分で残業代は出ます。今年のお盆には、1日シフトに入るたびに追加で2000円もらえました。全ての人が対象です。なのでバイトに励んでいました

もともとはコンビニでバイトしていたのですが、あまりの忙しさに辞めました。

今のバイト先は、友達の紹介で入った人が多く、同じ中学校の人が多いです。注文が少ない時は基本的に暇で、友達と喋っています。

シフトは、平均して週4で入っています。融通は多少ききます。あんまり入らない月があると、次の月にシフト希望で丸をつけた全てにバイトを入れられるぐらいのことはあります。ただその場合、友達に代わってもらったりして調整しています。1日平均で4-5時間バイトに入っています。

家からは15分程度の場所にあり、冬は少し通いづらいです。

わからないことがあれば正社員の人に聞けばいいのであまり仕事内容で困ることはありませんが、店長が少し怖い人で、有給休暇制度があるのかとか聞けないのでちょっと困っています。

お金が稼げればいいので今の職場で満足しています。あと料理長が作ってくれる賄いが美味しいです。

 

 

 

■らむ

ある学生の過去のアルバイト経験(3つのアルバイト経験)と現在のアルバイト経験をまとめました。

【事例27】過去のアルバイト経験

私は、過去にアルバイトを3つほど経験しています。

1つ目は飲食店でのホール業務です。業務内容は、接客、飲物の製造、料理の配膳、注文、バッシング、皿洗い、清掃などです。勤務時間は週3~4回、16時30分から23時30分まで、休憩はありませんでした。当時の時給は1000円、給与の支払いは15分単位でした。

2つ目はコンビニ業務です。業務内容は、レジ、品出し、清掃、接客などです。勤務時間は16時から20時まででした。時給は925円、支払い単位は1分でした。スタッフが多くて、逆に、シフトの枠があまりなくて、希望通りにシフトを入れてもらえませんでした。

3つ目は飲食店でのホール業務です。業務内容は飲食物の製造、接客、注文、配膳、バッシング、皿洗い、清掃などです。勤務時間は週4回、18時から27時まででした。休憩は1時間、賄い付きでした。27時に勤務を終えると、その時にラストまで残ったアルバイト2人を店長が車で送ってくれました。

時給は昇給制で960円で働いていました(元々の時給は925円)。昇給条件は詳しくは分かりませんが、居酒屋営業において、キッチン、ホールの技術能力を店長が見て上げるというものでした。店長の人柄がとても良く私が入社してすぐに、能力を見て時給を上げてくれました。支払い単位は15分です。

 

■それぞれのバイトを辞めた理由

1つ目のアルバイトでは、残業をさせられて終電を逃してタクシーで帰宅しても、残業代とタクシー代は出ずに、次は間に合うように帰れと言われることがありました。その時に、もうこんな職場では働いていけないなと思い、アルバイトを辞めました。

2つ目のアルバイトでは、スタッフが多くて、逆に、シフトの枠があまりなく、シフトを入れてもらえませんでした。人事の方がそうした状況に気を遣ってくれて、少し無理やりシフトを入れてもらった日があり出勤をしたのですが、後日に、私が入ったことでシフトが減ってしまった他のパートさんが怒っているということを聞いて、私が働くことで迷惑をかけてしまうなと感じ、辞めました。

3つ目のアルバイトでは、とても人柄の良い店長のおかげで18時から27時までという少し辛い勤務時間でも楽しく働けていたのですが、店長が辞めてしまって新しい店長に代わりました。その店長は性格に難があり、言い方が失礼になりますが、どこか人間性が欠けているような方で、具体的に言うと、アルバイトをただのアルバイトとしか思っていなく「自分が店長だから偉いから言うこと聞けよ」というような高圧的な態度で、この人の下でこの先も働いて行くのは厳しいなと思い、辞めました。

 

【事例28】現在のアルバイト状況

現在は飲食店でキッチン、ホールの業務をしています。業務内容は料理、飲物の製造、接客、注文、配膳、バッシング、皿洗い、清掃、外販などです。

外販というのは、いわゆるキャッチとすることは変わらないのですが、キャッチと違うのはきちんと外にいる間も時給が発生して、逆にお客さんを入れても特別にボーナスが入ることはないということです。勤務時間は週4~5回、18時から23時30分まで。賄い付きです。

時給は、基本は950円ですが、月に16回以上出られる場合には1000円になるという仕組みです。ただ、月16回以上入ることができない月があると、その月から時給はまた950円に戻ってしまいます。ですから、月16回のシフトを出るために、夏休みは5連勤になったり、6連勤で働いています。給与の支払いは15分単位です。

現在自動車学校と並行してアルバイトをしているため、昼間は自動車学校に通い、そのままアルバイトをして帰って寝て、自動車学校に行くという日々を繰り返しています。大学が始まると授業の空きコマに自動車学校に行ってそれから夜はバイトに行くというスケジュールになります。休む時間があまり取れずに体調を崩してしまうこともあるのでバランスを取って働いていきたいです。

なぜここまでハードなスケジュールで働いているのかというと、趣味などに使うためのお金と将来に向けての貯金をするためです。自動車学校や大学の学費は親に出してもらっているため、他のことはぜんぶ自分でしたり、親孝行するためにもお金が必要だからです。

 

 

 

■ぶどう

【事例29】ピザ屋でのバイト

■基本的な労働条件

去年の3月から自宅近くのピザ屋さんでアルバイトをしています。過去のアルバイトの経験はありません。

主に週3〜4日で1日4~5時間働いています。時給は960円で、土日祝日は30円、混雑するクリスマスには50円、年末年始は人が少なくなることが予想されるため100〜300円の時間給のアップがあります。2km以上の距離が自宅からある場合には交通費が支給されます。時給は1分単位で支払われています。

シフトは半月に1回の周期で提出をしています。主な業務内容として、接客、電話対応、ピザの作成とカットなどを行っています。

■ワークルールの観点からのチェック

ワークルールに反するような点は基本的にありません。

6時間を超える労働の場合には45分の休憩、8時間を超える労働の場合には1時間の休憩が与えられます。またいつも以上に混雑した際に6時間以下の労働時間であっても、10分程度の休憩が、落ち着いたタイミングで与えられることもあります。

混雑したため予定した時間よりも早く出勤したり退勤予定時間を超えて働いた場合でも、1分単位での支給になるため、その分の賃金もしっかりと支給されます。

有給休暇制度も存在していて、私自身は、利用経験なしではありましたが、権利があることは直接伝えられていますし、実際に、他の人が制度を利用しているのも見ています。

昇給制度も存在しており、4月と10月に行われる契約更新の際に時給の話がされます。どのような基準であがっているのかはわかりませんが、基本的にはほとんどの人が時給アップしていました。実際に入った当初から時給が高くなっており、今後、今以上に上がる可能性があるという話もされており、今後もより一層働こうというモチベーションの1つにもなるだろうと感じています。

また万が一月の労働時間が規定よりも超過しそうになった際にもしっかりと調整を行ってくれます。1日の労働時間が長くなってしまったとしても休憩時間を少し長く取るなどの配慮もしてくれたりします。

■働きやすさ

働きやすさとしてはまず社員さんや同じアルバイトとして働く人たちの人柄の良さがあります。新人の最初の段階から丁寧に指導を行ってくれたり、仕事中にわからないことがあり聞いたりした時でもしっかり答えてくれます。万が一トラブルやクレーム事例が発生してしまったとしても、一緒に対応をしてくれたりもします。

業務中の雰囲気もよく、働きやすい環境にあります。またシフトの提出周期が半月に1回なため比較的予定が組みやすいと思います。人が少なく出勤できないかを聞かれることもありますが、そこで出勤した際には別日に休みを設けるかどうかも配慮をしてくれるため、無理のない範囲で出勤ができていると感じています。

また、仕事がほとんど終わり、お店の状況も暇な状況になった際には早上がりを希望することも可能となっています。その際は手当などはないためその日の稼ぎは少し減ってしまいます。もちろん毎回できるというわけではありませんが、強要されることなく自分の意見を言いやすいというふうに感じています。

■働きづらさ

少し働きづらさを感じる点としては、シフト作成に偏りがあることです。基本的には希望した日に出勤することになるのですが、たまに、希望した日が休みになったり時間が削られたりすることがあります。希望者が多いなどの事情があり、こうしたことが起こるのは仕方ないとは思っていますが、同じ状況でも削られたりしない人もいるため、そこには少し不満があったりもします。

また人手不足な状況も増えたと感じます。混雑することが多い土日祝日に人があまりいないという日が増えていると感じています。

■奨学金の利用など

私は実家暮らしで学費も親に支払ってもらっています。奨学金制度も利用はしていません。

 

 

 

■しばいぬ

大学入学から現在までの間に、2つのアルバイトを経験したという学生の話をまとめました。

【事例30】居酒屋ホール

大学2年生の4月ごろから現在まで個人経営の居酒屋でホールのアルバイトをしています。

業務内容は、接客やドリンクの提供、洗い物など、料理以外の仕事はほとんど行っています。

勤務時間は、17時から23時までの6時間勤務で、休憩はありません。また平日は店長+アルバイト1人で業務をこなし、金、土曜日には店長+2人のアルバイトで業務を行います。

時給は950円で、10時以降は25%upします。賃金の支払い単位は30分で、店長がタイムカードを切ります。

問題点としては、(1)賃金の支払い単位が30分単位であること、(2)タイムカードを自分で切ることができないこと、(3)稀に店長からパワハラまがいの行為を受けること(お店のものを殴る、蹴る、暴言等)があげられます。

(1)については、4月から9月現在の約半年で、およそ10000円の賃金の不払いが生じていると考えられます。(3)については、主にアルバイトのミス時に発生する問題です。お店の構造上お客様に確実にその光景が見えてしまうため、怒られて怖いというよりもお客様に申し訳ないという気持ちが強かったです。

 

【事例31】イベント、コンサートスタッフ

大学一年生の夏頃からアーティストのライブスタッフなどを不定期に行っています。派遣会社に所属して、その会社のグループLINEから、ライブのアルバイトなどの募集がかけられ、希望者がその会社の代表に直接連絡をして仕事に入る、という流れになっています。

業務内容は、イベントの運営やグッズ販売、警備など、現場で仕事が割り振られます。基本8時間以上の勤務が多く、休憩は各自、時間ができたらとる、というかたちです。

時給は、現場によって変わりますが、920円〜1000円の間です。支払い単位は不明です。しかし、給与明細を確認したところ、賃金の未払いは発生していないものと思われ、現状では大きな問題ではないと考えます。

問題点としては、(1)その現場によって人間関係や仕事の大変さなどが大きく変わること、(2)支払い単位が不明であること、(3)予定していた勤務時間から早くなることや逆に遅くなることもあること、です。

(3)について、給料は、働いた時間分の給料が貰えます。所定の時刻よりも早く終わった場合には本来の終了時刻までの給料が支給され、逆に遅く終わった場合には、その時刻までの給料が振り込まれる形となっています(深夜、残業による賃金の割増もきちんと支給されていました)。

以上が、僕が大学入学後経験してきたアルバイトです。この2つのアルバイトの共通した問題は、(1)支払い単位が1分単位ではないことや支払い単位が不明であること、(2)職場の雰囲気や人間関係があまり良くないこと、の大きく2つになると思います。

 

 

 

■ぴーまん

【事例32】コンビニバイト

大学に入学し、少し落ち着いた7月からコンビニで働いています。コンビニを選んだ理由として、自宅から通いやすい距離にあったこと、やることがたくさんある印象だったため、自分自身の今後の経験として、選択しました。バイトを始めたのは、生活費のためというのが挙げられます。

過去に、アルバイトの経験はなく、社会の場に出て、働くことが初めてであったため、戸惑いやミスをしてしまったことがよくありました。社会で働くという行為は、中学校の職場体験などを除き、初めてでした。

■賃金・労働条件

面接から研修期間に入るまで、書類を渡されたり、具体的な仕事内容を伝えられることはなく、その場で、上司の方から口頭や身振り手振りで教えてもらうという形でした。

当初の希望としては、週2~3で面接時も話が進んでいたのですが、今では、週4が当たり前になっています。

シフト作成では、約2週間ほど前から半月分ずつの休み希望をグループLINEで伝えます。スタッフの人数自体がそれほど多くないという事情もあって、休み希望を多くは出していけないような雰囲気もありました。

テスト期間などでの休み希望の増加は、多少考慮はしてくれるものの、人数的な制約もあって、仕事に出ざるを得ない状況もありました。急な体調不良や、やむを得ない事情があり、休む必要がある場合には、基本的には自ら代わりの人を探し、それでも難しい状況になると、オーナーに相談し、他店舗からの要請などをし、代わり手を見つける必要があります。

1度のシフトで入る人数が2人(深夜はワンオペ)であったため、1人欠けると接客、仕入れなど作業に負担がかかることもありました。

賃金は、最低賃金の920円です。22時以降での深夜割増賃金は1150円です。

■職場の働きやすさ

1度のシフトで入るのが最大2人なこともあり、片方はレジ、もう片方は掃除や品出しなど、その場の状況に応じて分担して作業することが多くありました。片方が休憩に入っている時にレジが混み、他の作業に手が回らなかった時は、休憩時間を使ってレジをサポートしたり、ホットスナックを作るなど、臨機応変に対応していました。

5時間勤務の場合、15分の休憩が本来はあるのですが、短い15分の休憩の中でも上記のようなケースがあり、休憩時間がほぼ無くなってしまうこともありました。レジに人が並び、宅配サービスの商品ピックアップ、店頭にある機械の説明などが重なってしまった場合は、レジ優先に行うため、後手に回ってしまうことが多くありました。

なお、仕事について何か分からないことがあっても、店長、または一緒に勤務しているスタッフに聞くと教えてくれますし、お客様とのトラブルやクレームがあった時でも、店長やバイトリーダーに状況を伝え、詳細を説明すると怒られることはありません。

■休み希望のことなど

長期休暇での帰省などで、多くの休みを希望することがある際は、事前に連絡する必要があります。また、休みが終わった後のシフトは、休んだ分の量のシフトを入れられることがあったり、人数が少ないことから、休んだ分、負担がかかるため、バイトの同僚一人一人にその旨や状況を伝えることが必要になります。本当は休みたいと思っても、多くの休み希望を出すと、他人に迷惑がかかる、その分他の人のシフトが増える(連勤)など、職場の人数が少ないからこその悩みがあります。

たくさんバイトしたいとは思っていても、人数が少なすぎるがゆえに、十数連勤で体調を崩したり、学業に支障をきたさないような調整をするには、極端ではいけないと感じさせられました。

■生活面、奨学金

学費と家賃は親に支払ってもらっていますが、生活費は自分で支払っています。

自分の趣味に使うお金のほか、生活費を稼ぐため、アルバイト中心の生活にならなければいけないような状況になっています。

基本的に、学校が終わったらすぐバイトに行きます。仕事が22、23時頃に終わり、その後、深夜に課題等に取り組むようにしています。空いた日にはスーパーなどで食材を買い、作り置きするようにして、帰ったら食べられるようにしています。

アルバイトで覚えなければいけないことがあったり、トラブルなどを引きずったりするときは、その後の活力が失われたりするので、より働きやすい学生アルバイト環境にして欲しいと感じています。

アルバイト収入のほか、大学の奨学金(給付型)と日本学生支援機構の貸与型を利用しています。貸与型は、将来の自分の借金ですから、今のうちにわずかでも貯金していきたいと思いながらアルバイトをしています。

 

 

 

(参考資料)

川村雅則ゼミナール『北海学園大学 学生アルバイト白書2023(連載1)』

川村雅則「【教材庫】学生アルバイト、奨学金・学費負担、労働教育等(2023年9月6日)」

 

 

Print Friendly, PDF & Email
>北海道労働情報NAVI

北海道労働情報NAVI

労働情報発信・交流を進めるプラットフォームづくりを始めました。

CTR IMG