学生のアルバイト状況などを明らかにすることを目的としたアンケート調査を今年も行いました。調査結果をまとめたこちらのコンテンツを『北海学園大学 学生アルバイト白書2021(暫定版)』と称して公開します(『白書』は2021年10月3日にすでにまとめていたのですが、以下のコンテンツ作りをしていてアップロード作業を失念していました)。昨年に引き続き、新型コロナ・ウイルス感染が拡大する中での学生の現状把握がねらいです。「いらすとや」さんのかわいい素材からほのぼのした印象を受けるかもしれませんが、深刻に受け止めるべき結果、何らかの対応が必要な結果が少なくありません。どうぞお読みください。/なお、「暫定版」と称しているのは、もしかしたら、例年どおり「装い」をしっかりして配信するかもしれないためです。WordPressで『白書』を作成・配信するのは初めてなのですが、校正作業をしたり表の体裁を整えるのに難儀しています。誤字脱字や内容上の誤りなどをみつけましたらその都度訂正をしていきます。大きな訂正を行いましたら注記します。(2021年12月6日記)
調査の概要
新型コロナ・ウイルス感染が拡大する中(以下、コロナ下、コロナ禍)での学生のアルバイト状況などを明らかにすることを目的としたアンケート調査を行った。
調査方法は、昨年同様、今年度(2021年度)も、Googleフォームを活用したウェブアンケート調査である[注1]。
今年度の調査内容も、昨年度と同様の問題意識で作成した。
但し、分量が多いと回答の負担が増えるため、昨年度の中心的な設問であったオンライン授業に関する設問は割愛した。アルバイト就業に関すること(Ⅱ)、学費負担・奨学金利用(Ⅲ)、生活全般に関すること(Ⅳ)を調査の柱とした。
とくにアルバイト就業に関しては、業種によって働き方などに違いがみられ、状況の把握がなかなか難しいこと、加えて、休業手当の不支給が社会的にも問題になっていたことなどを念頭において、関連する設問を増やした。また、コロナ禍2年目に入ったことをふまえて、生活や経済状況の把握につとめた。
Googleフォームで作成した調査票は、学内イントラネットG-PLUS!で配信した。2021年7月9日(金)正午に配信を行い、回答は、7月17日(土)8時に締め切った。
[注1] ウェブアンケートは入力作業の負担を解消できる点がメリットであるが、紙の調査票で回答してもらうのとパソコン(とりわけスマホ)で回答してもらうのとで、回答の精度に差が出ないかどうかの検証が必要なようにも思う。現時点では、大きな支障はないと判断する。
回収と分析にあたり
第一に、在籍者数7977人(2021年5月1日現在。北海学園大学ウェブサイトより)に配信を行い、709人から回答を得た。そのうち無回答・欠損の多かった13人を除く696人を有効回答とした。昼間に大学に通う1部生が500人、夜間に通う2部生が196人である。
第二に、調査結果の集計・分析にあたり、まず、1部生と2部生とではキャンパスライフの送り方や経済状況の異なっていることが、経験則でも、過去の調査でも、明らかである。そこで本稿では、1部生の結果と2部生の結果を分けて集計を行うことを原則とする。
次に、学年別の集計と、アルバイトの業種別の集計を行った。
前者についてあらかじめ述べると、コロナ以前のキャンパスライフを経験していない1年生と2年生、とりわけ、2年連続でコロナ禍の被害を被っている2年生に注目する必要がある。後者については、学生のアルバイト状況は、全般に共通する問題と、業種ごとの特徴がみられるようである。業種では、回答者数の多い「飲食店」と「小売店」に注目してみていく。
第三に、本稿では、1部生・2部生の全体の結果と、それぞれの部の学年別の結果をみていく。
第四に、本調査では以下の箇所・内容で自由記述を得た(自由記述①~⑤)。本文で適宜紹介していく。
自由記述①:2020年度当時、アルバイトで困ったことなどを経験していましたら、そのときの状況を教えてください。
自由記述②:〔勤務シフト量や労働時間が「減少した」「ゼロになった」ことで支払い・捻出に苦労した〕具体的なその内容を教えてください。
自由記述③:アルバイトに関して悩みやお困りのことが何かありましたらご自由にお書きください。
自由記述④:上記の内容〔ご家族の収入状況〕について、可能な範囲で具体的に教えていただけますか。
自由記述⑤:学費負担や生活に関するご苦労や困っていること、今後実施すべき取り組みなどを自由にお書きください。