川村雅則ゼミナール『北海学園大学 学生アルバイト白書2022(連載7)』

川村雅則ゼミナール『北海学園大学 学生アルバイト白書2022(連載6)』の続きです。

 

 

学生:アルバイト先の働きやすさをまとめてみました。こんな感じです。

 

図表 聞き取りから抜き出した働きやすさや働きづらさに関する記述と、自己評価/判定

回答者 聞き取りから抜き出した働きやすさや働きづらさ 自己評価/判定
No.1 出されたシフトを表を確認した後に用事を入れたのに、やっぱり出てと店長から催促のLINEが来る。断るのが気まずい。業務内容と忙しさに時給が見合っていない気がしているのでもう少し時給を上げて欲しい。 ×
No.2-1 開店前は早めに着くのが当たり前で、賃金は出ぬまま開店準備。着替えの時間なども給料に含まれない。 ×
No.2-2 退勤した後の入金作業は労働時間に含まれていない。着替え時間も賃金の対象に含まれず。 ×
No.3 閉店までの作業なので疲労が溜まる。そのうち1日は翌日が一限からなので辛いな。体力を使うタイプの仕事。 ×
No.5 退店処理が大変。土日祝日は利用客が多く、コール用の番号札が足りなくなる事態もたまに発生。フードコートゆえに店舗面積が狭く、人を入れる量にも限界がある。慢性的な人手不足。 ×
No.6 一部職員を除いて職場の人間関係は良く、シフトの休み希望も基本的に叶えてもらえる。無理な仕事を任されることもないので働きやすい。
No.7-1 客足が増えて少し忙しくなった。 ×
No.7-2 お店が混雑しているときはなかなか休憩に入れない。 ×
No.8 お客さんとの関係に困ることがあるが、従業員は部門を超えて仲が良く、比較的働きやすい。
No.9 残業や無理な仕事を押し付けられることはなく、みんな優しい人で働きやすい環境。
No.10 出勤日や勤務時間の融通が効くところは働きやすいが、混むときはかなり混むので大変。数ヵ月でやめていく人もまあまあいる。
No.11 特売日は利用客が多く忙しい。しかしその分が時給に反映されることはない。改装工事で商品の量が倍ぐらいになり負担が大きくなった。有給休暇を勝手に使われる。 ×
No.12 同年代のバイトが多いので働きやすい。夜シフトのため学校と両立しやすい。
No.13 シフトの調整が自由にできるので働きやすい。
No.15 時給が低いこと以外にはこれといった不満もなく、アルバイト先で上司や社員の方とよい関係を築くことができている。
No.16 一人暮らしの大学生のシフトを優先して譲っている。そのため給与が希望額までいかないときがある。 ×
No.17 人間関係がよいので働きやすい。
No.18 働きにくい。シフトが固定性のため負担。 ×
No.19 休みを取りやすく、割と働きやすい。
No.20 とても働きやすい。
No.21 様々なイベント業務の募集がかかるため、自分の都合のいいシフトが組める。
No.22 職場は、家からも駅からも近いため、働きやすい。
No.23 シフトが1週間単位で提出のため、予定が立てられやすくて良い。
No.24 休み希望は融通がきく。
No.25 労働環境はあまり良くない。社員が店にいることが少なく、バイトだけのことが多くあるため、クレーマーの対応などもバイトがやらなければならない。人手不足のため、新人に業務内容がしっかりと教えられていない。それでも1人前扱いをしている。 ×
No.26 どの時間帯もスタッフが少ない。夜は特に、キッチンは主に一人で閉店作業とその他の業務を行うため、働きやすくはない。 ×
No.27 クリスマスや年末などの繁忙期には通常時の2倍ほどに業務量が増える。 ×
No.28 シフトが固定制で、休み希望も取れるため環境がいい。
No.29 働きやすい労働環境。

 

学生:「働きやすい」に分類されたのは16人で、「働きづらい」に分類されたのは13人です。

 

川村:ふむふむ。

あれ?そもそもこれはどう分類したの?右側の「自己評価/判定」というのはどういう意味かな?

 

学生:聞き取りの中で、働きやすいとか働きづらいという回答が得られた人はその回答(自己評価)に従って分類をして、とくにそういうコメントが得られなかった人は、聞き取りの内容から我々の側で判断をしました。

 

川村:うーん、それはちょっと問題があるかな。少なくともまず、回答者による自己評価の結果なのか調査者による判定なのかは区別しておいて欲しいですね。

 

学生:どうしてですか。

 

川村:回答者による自己評価はともかくとして、調査者による判定はどう行ったのかな?

 

学生:勤務が大変そうだったり賃金が安いとかそういうネガティブな情報が得られた場合には、「働きづらい」と判断しました。そうじゃない場合には、その逆です。

 

川村:でも例えば、給料面では不満があるけれども人間関係はよいと回答しているNo.15のケースなどは、「働きやすい」とこちらで勝手に判断してよいのかな?本人に、働きやすいかどうかを尋ねた結果なのであればよいのですがね。

そもそも、勤務条件のうち○○については満足しているけれども××については不満というケースは少なくないのでは?その場合、○○と××のどちらを重視して総合的な判断をするかは、回答者に実際に聞いてみないと分からないように思うのだけれども。どう?

 

学生:なるほど、そう言われてみればそうかも。

 

川村:他にも、特定の時期(クリスマス、年末)の業務量をもって「働きづらい」に分類しているケースがあるけれども(No.27)、そういう分類は妥当かな。

 

学生:確かにこのケースは、普段の仕事ではとくに不満は示されていないですね。

 

川村:回答者による自己評価が示されたケースは使えると思うけれども、そうじゃないケースは、無理に分類はできないんじゃないかな。

もちろん、聞き取りの内容や話しっぷりなどから総合的に判断されているわけでしょうから、大きな誤りはないとは思うのだけれども、でも例えば、「働きやすい労働環境」という自己評価で「○」に分類されているNo.29については、以前、皆さんは、こう教えてくれましたよ。

「店が忙しくなったのと学生スタッフの入れ替わりが激しく、人手不足で大変のようですね。オンラインで好きな時間帯に授業を受けていたときと違って、1コマ目の授業に対応するのがつらく感じるとのことです」と。これって矛盾していないかい?

 

学生:あれ?(汗

えっと、オンライン授業から対面授業になって大変だということや業務量が増えて大変だとNo.29が話してくれたのは間違いないです。

でも最終的に「働きやすい労働環境」と回答してくれているんですよ。

推測なのですが、有給休暇制度が設けられていることが明らかであること(但し、使用実績はなし)や、シフトが2週間単位で作成されること、希望する収入が得られていることなど、かな、と思うのですが。

 

川村:ね。先ほど言ったとおり、働きやすさや働きづらさが何に規定されているかは意外に分からないものでしょ。

 

学生:ほんとですね。「働きやすい労働環境」であるとは間違いなくNo.29本人から聞いていたのですが、何がそう判断させているのか、何が決定的な要素なのかは、ちゃんと本人に聞かなければ分からないですね。

 

 

川村:ですから、もし働きやすさや働きづらさを明らかにしたいのであれば、例えば、(1)総合的に判断して、アルバイト先は働きやすいか働きづらいかをまずは尋ねて、その後に、その理由を回答してもらう、とか、(2)働きやすさや働きづらさに影響していると皆さんが考える項目(例えば、勤務時間数、勤務時間帯、シフトの決定、上司との関係、アルバイトスタッフ間での関係、アルバイト先の立地条件、賃金水準などなど)を取り上げ、一つ一つを回答者に評価してもらった上で、最後に、働きやすいか働きづらいかの総合的な評価を聞く、などしたほうがよいと思うのですよ。

 

学生:たしかに、「働きやすい」とか「働きづらい」とかの発言が聞き取りの中で出された人は分類ができたけれども、そもそも、総合的な働きやすさや働きづらさを今回の調査で必ず聞いてくること、とは打ち合わせしていなかったね。

 

学生:調査をしている中で、働きやすさとか働きづらさって学生のアルバイトにとって重要なポイントだね、働きやすさや働きづらさの理由って何だろうね、という感じになってきたんじゃなかったかな。

 

川村:なるほどなるほど。

念のため言えば、聞き取りで回答された内容から調査者が判定なり判断すること自体がダメだというわけではありません。ただその場合、判定なり判断なりの基準はちゃんと明示される必要があるでしょうし、基準の妥当性も問われることになります。

その点で言えば、働きやすさの判断基準がお店の忙しさであったり、人間関係であったり、賃金であったり、人によって異なるのは妥当かな?

また、忙しさについては、「忙しくて大変」ということもあれば、「忙しいけれども充実している」ということもあり得るわけですから、そこまでを含めたデータが示されなければ、判断が恣意的だと言われてしまいます。

 

学生:なるほど。

こないだ言われましたが、聞き取りの場合、とくに集団で聞き取りをする場合、どういう問題意識で何を聞くのか、事前に明確にした上で、聞き取りに臨む必要がありますね。

 

川村:そうだね。聞くべきことを事前にかためておく必要性は、アンケート調査だけでなく聞き取り調査でも同様です。

ただね、聞き取りのほうが、相手の話にあわせて、柔軟に、かつ、深く掘り下げて話を聞くことができますし、想定していなかった話に展開して貴重な結果を得られることもあります。聞き取りという手法が活きる聞き取り調査をして欲しいと思いますね。

 

学生:了解です。

 

川村:ちなみに、例えばNo.17は、「人間関係がよいので働きやすい」ということなのだけれども、(1)ここでの人間関係というのは、上司との関係なのかな、アルバイトスタッフ間の人間関係なのかな。(2)また、人間関係がよいというのは、仕事を進める上で協力し合える関係にあるということなのか、仕事とは関係なく仕事外でみんなで遊びに行ったりすることから発生しているのかな。

 

学生:(2)は細かいですね(苦笑

 

 

川村:いやいや。人間関係というのは、労働条件や仕事の進め方などと無縁ではないケースも多くて、例えば、本来のキャラは悪人でない店長さんでも、人手不足の中で口調も教え方も厳しくなるケースは想像に難くないでしょ。ほかにも、ノルマ達成のためにきつい指導が行われる場合も、問題は、人間関係というよりノルマに端を発しているとも言えないかな。

人間関係がよい/悪いという回答に対して「なぜ(そうなの)?」とさらに質問をしてみると、そこから話がさらに展開していくものだよ。

 

学生:そうかー。

 

 

 

川村:さて、働きやすさ、働きづらさにも関連することだと思うのですが、シフトについて調べたことを教えてもらえますか。

 

学生:シフトについては、1か月単位とか半月単位とか、どの位の周期でシフトが組まれるのかを中心に調べました。こんな感じです。

 

図表 シフトが組まれる周期・期間など

回答者 シフトの周期・期間 備考
No.1 1か月単位 15日に翌月15日までのシフトを提出
No.2-1 1か月単位 月末に1か月分のシフトをラインで報告
No.2-2 半月単位 10日前後と月末に半月分のシフトを専用サイトから登録
No.3 1週間単位 火曜日までに次のシフトを提出
No.5 半月単位 5日と20日に半月分のシフトを専用サイトから提出
No.6 1か月単位 20日までに提出
No.7-1 1か月単位 15日に翌月のシフトを入れる
No.7-2 1か月単位 15日までに翌月15日までのシフトを提出
No.8 1か月単位 毎月15日に回収(翌月分をすべて書く)
No.9 1か月単位 月始めの5日までに提出
No.10 1か月単位 15日に翌月分のシフトを提出
No.11 1か月単位 30日までに翌月分のシフトを提出
No.12 1か月単位 20日までに翌月分のシフトを提出
No.13 1か月単位 20日までに翌月分のシフトを提出
No.15 1か月単位 月末までに翌月分のシフトを提出
No.16 〔聞き取り漏れ〕
No.17 1か月単位 20日までに翌月分のシフトを提出
No.18 固定制
No.19 1か月単位 20日に回収(翌月分のシフトを提出)
No.20 1か月単位
No.21 イベントの募集が締め切られるまで 〔No.21はイベントスタッフ〕
No.22 1か月単位 月初めに希望がとられ1週間に満たない位にシフトを提出
No.23 1週間単位 希望休が多いと当日出勤させられることがある
No.24 半月単位 毎月15日までに月末までのシフトを提出
No.25 1週間単位 店長次第でバラバラ
No.26 1か月単位 15日までに翌月15日までのシフトを出し、月末までに翌月の月末までのシフトが組まれる
No.27 1か月単位 翌月の希望を初旬に提出、下旬に決定
No.28 2週間単位
No.29 2週間単位

 

学生:結果は、「1か月単位」が18人(62.1%)、「半月単位」が3人(10.3%)、「2週間単位」が2人(6.9%)、「1週間単位」が3人(10.3%)、「固定制」が1人(3.4%)、聞き取りできなかったケース(表中では「聞き取り漏れ」)が2人(6.9%)です。

1か月単位と回答した学生の中では、予定が立てにくくて困るといった不満の声も聞かれましたね。

川村:なるほど、1か月先の予定が立ってない場合もあるものね。

それにしても、私も、コンビニや居酒屋でのアルバイト経験はあるけれども、曜日も時間帯も固定していて、一定の期間ごとに希望をとられた記憶はないんですよね(いちおうとられていたのかな?)。それが、みんなはシフト制が標準ですものね。

 

学生:今回の調査では、固定制は1人ですね。

 

川村:ところで、備考をみると、まず、確認が必要だと思われる箇所があるね。

 

学生:え?どこですか。

 

川村:学生側からのシフト〔シフト希望〕の提出が「○○日に」行われるのか、「○○日までに」行われるのか、という点です。「○○日までに」ではないだろうか?

 

学生:あれ、ほんとだ。「○○日までに」だと思うんだけれども。

 

川村:聞き取りをした本人にちゃんと確認をしたほうがよいね。

細かいことを指摘していると思われるかもしれないけれども、調査においても結果の取りまとめなどにおいても、正確さが大事だからね。希望を「○○日に」(それこそみんなが一斉に)提出するのと、「○○日までに」提出するのとでは意味が異なるからね。

 

学生:了解です。確認をしておきます。

 

川村:それからちょっと分かりづらかったのが幾つかありました。

第一に、No.22です。「月初めに希望がとられ1週間に満たない位にシフトを提出」というのは、「月初めに、1週間弱の期間内でシフトを提出〔する必要がある〕」ということだろうか?

第二に、No.24は、「毎月15日までに月末までのシフトを提出」なのに「半月単位」というのは矛盾していないだろうか。「毎月15日までに翌月末までのシフト〔希望〕を提出」する「1か月単位」ではないのだろうか?

第三に、No.26(「15日までに翌月15日までのシフトを出し、月末までに翌月の月末までのシフトが組まれる」)は、希望を提出してから、シフトが確定するまでの期間も調べたということになるのかな?と思ったのですが、一方で、「翌月15日までのシフト〔希望〕」しか出していないのに、「翌月の月末までのシフトが組まれる」というのは、矛盾していないかな。

 

学生:チェックが厳しいですね(苦笑

 

川村:いやいや。皆さんのレポートを読む人は、出されたデータや書かれた記述しか頼るものがないんだよね。まさか皆さんに、「これはどういう意味?」と電話でいちいち聞くわけにはいかないでしょ。となると、出すデータや記述には細心の注意を払わないと、混乱をもたらすことになってしまうじゃない?

 

学生:なるほど。自分らは、「たぶんこういう意味だろうな」と思って読んでいたけれども、たしかに、読む人によって理解が異なることになる記述はまずいよね。

 

 

川村:データの考察が人によって異なるのはよいのだけれども(もちろんその場合でも、お互い、根拠などに基づきながら考察は行われる必要があるのだけれども)、記述が不適切であるために、データを正しく読むことができないのは問題だよね。

 

学生:なるほど、分かりました。確認をしておきます。

 

川村:先ほどの「○○日に」か「○○日までに」というのも含めて、元の聞き取りデータを転記しただけなのかもしれないけれども、とくに集団で作業をする場合には、正確に書いておかないと、混乱の元になるから気をつけたほうがいいね。

 

学生:了解です。

 

川村:ところで備考欄を読むと、シフトの周期・単位とあわせて、いつまでに、どのような手法で、希望を提出するか、ということが調べられているケースがありますね。シフトに関して他に調べるべきことはないだろうか。

 

学生:No.23の「希望休が多いと当日出勤させられることがある」というペナルティみたいなことはみんなあるのかな。

 

川村:いい指摘だね。

そもそも、固定でしか働いたことのない読者のためにシフト制が理解できるような事例をレポートに書いておいたほうがよいかもね。

 

学生:じゃあ私の場合を紹介します。私の場合は、希望日を出す制度なので、希望しない日に入れられることは基本的にないです。ただ、希望を出した後に、本当に入れないかを聞かれることはありますね。

学校の都合などで曜日や時間は固定になることが多いですが、毎回変えて出しても問題無いです。

 

川村:なるほど。一緒に働くスタッフが変わることもあるわけだね。ちなみに、希望日は100%認められるのかな?例えば、4日分を希望日で出したのに3日分しか認められないということなどはありますか。

 

学生:ほぼ認められますが、希望するスタッフが多いと、入れなかったり、時間数が短くなることもたまにありますね。

 

川村:なるほど、この点については調べてもよいかもね。

 

学生:私のバイト先は、休みを取りたい日が聞かれます。休み希望は基本的には全て通りますが、逆に、休みを取りたいと書いてない日にはほぼ勤務に入ることになります。長期休み以外は、曜日と時間帯はほぼ固定されていますね。

 

川村:書かなかったら勤務が入ってしまうんだ。それは危険だね。1か月分を出すの?

 

学生:周期は1か月単位ですね。現在私は、平日は全て休みを取っているので、20日間ぐらいは休み希望で出しています。

 

川村:なるほどね。

そうか、勤務に入りたい日を提出する場合と、休みをとりたい日を提出する場合とがあるんですね。どちらが学生にとってよいのかな。そして、1か月単位とか1週間単位という周期の問題もあって、あとは、希望したシフトがかなうかどうか、という問題もあるのか(ぶつぶつぶつぶつ)。

 

学生:シフトだけでも調べることって結構あるものですね。

 

川村:ん?ええ、そうですね。細かく聞けば聞くほどよい、というわけでは必ずしもないのだけれども、ここで把握したいのは、シフト制で学生に何か不都合は生じていないか、学生の皆さんにとって好ましいシフト制とはどのようなものか、ということなんだよね。何を調べておけばよいかなーと思ってさ。

 

学生:今回の聞き取りでは、こういうケースがありました(No.6)。「1か月ごとのシフト制で、休み希望制である。休み希望は基本的にかなえてくれるが、〔翌月の〕予定が分からないこともあるので、もう少し短めの期間(半月後程度など)を希望している。」

提出するのが勤務希望にせよ休み希望にせよ、一度に提出する期間は短いほうがよいのではないでしょうかね。私も、シフトを提出する時点では、翌月の後半までの予定は決まっていなくて困ることはあります。

 

川村:そうだね。

しかしそれにしても、1週間単位だと、逆に、シフトを組むほうが大変じゃないかと私なんかは心配です。

 

学生:No.7-2は、「対面授業が増えて、シフト希望を出す時間が短くなったために、シフトに入りにくくなった。今までフリーでシフト希望を出していたのが、対面授業のために15時から19時など4時間しか希望を出せなくなったために、時間的に必要とされなくなりシフトに入れなくなることが増えました」とのことです。

 

川村:曜日や時間帯によっては希望が集中するだろうからね。

ふむ、皆さんの話を総合すると、次のようなことがシフト制に関して調べられるべきことではないだろうか。

えーと、(1)1か月単位や1週間単位など、シフトの周期、(2)いつに希望を提出(登録)し、いつに新たなシフトが確定するのか、(3)どのような手法で提出するのか、(4)提出するのは、勤務を希望する日か、休みを希望する日か、(5)希望は基本的にかなうのかどうか(提出したのを100としたとき、どの位の割合でかなうのか)、(6)希望の提出状況などによってペナルティがあるかどうか、またある場合には、その内容はどのようなものか、(7)アルバイト先のシフト制に満足しているかしていないか、(8)満足していない場合には、上記(1)~(6)も念頭におきながら、その具体的な内容を教えてもらう、という感じかな。

 

学生:めちゃくちゃボリュームありますね(笑

 

川村:聞くべきことって結構あるでしょ。こういうことが明らかになる/整理ができるのも、予備調査や結果の検討会をこうして行っているからこそ、だね。

 

(続く)

 

(追記)

コロナ禍における休業の発生や休業手当の支払いをめぐって、いわゆるシフト制に関する問題が浮き彫りになった。労働組合等による告発・提言と厚生労働省の通知を参照されたい。

・首都圏青年ユニオン・首都圏青年ユニオン顧問弁護団「シフト制労働黒書」

・厚生労働省「いわゆる「シフト制」について」、「いわゆる「シフト制」により就業する労働者の適切な雇用管理を行うための留意事項」

 

 

川村雅則ゼミナール『北海学園大学 学生アルバイト白書2022(連載1)』

川村雅則ゼミナール『北海学園大学 学生アルバイト白書2022(連載2)』

川村雅則ゼミナール『北海学園大学 学生アルバイト白書2022(連載3)』

川村雅則ゼミナール『北海学園大学 学生アルバイト白書2022(連載4)』

川村雅則ゼミナール『北海学園大学 学生アルバイト白書2022(連載5)』

川村雅則ゼミナール『北海学園大学 学生アルバイト白書2022(連載6)』

 

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