道労連「チャレンジ応援し合い実践へ ~会議アップデート講座」

どう変わるの?何をすればいいの? 体感と実践

 函館、苫小牧、札幌、旭川、釧路、函館の道内6地域(計82名)で実施した「会議を楽しく元気にアップデートするための実践講座」。総移動距離、1710kmに及ぶ北海道内を駆け巡ったこの講座は、まず全面に「楽しさ」と「学び」が溢れており、自分たちの活動を見直してたくさんの「気づき」を得る機会となりました。どんな講座だったのか?どんな反応があったのか?についてご紹介します。
小松康則さん(大阪府職労執行委員長)

「嘘でしょ?」から「やってみよう!」へ

 「初めのうちは、そんなことができるはずはない..嘘でしょ?と思ったが、講座が進むにつれて楽しくなってきて、さっそく執行委員会で取り入れようと思う」~あるベテラン役員の感想です。
 函館、苫小牧、札幌、旭川、釧路、函館の道内6地域(計82名)で実施した「会議を楽しく元気にアップデートするための実践講座」。

 講師の小松康則さん(自治労連・大阪府職労執行委員長)が、自らの経験と実践をふまえながら、心理的安全性を確保することの大切さやファシリテーションで重視したいポイントなどを、楽しく、わかりやすくレクチャー。

 講座では参加者による少人数(3~4人)でのグループワークがたくさん組み込まれいます。

 日頃、会議で感じている「もやもや」や、「こんな会議がいいな」という理想を話し合ったりするなかで、ノーム(みんなで決める約束事)があることや少人数だからこそつくられる「話しやすさ」があること、自然に発言できることやなんとなく役割も決まっていくこと、気づいたら笑顔で話していることなど、「どう会議が変わるのか」を体感することができました。

背中押してくれる応援、一番大切なのは「質問」

 また、講座の最後には「自分がチャレンジしたいこと」を考え、ペアを組んでそれを応援し合ってみました。アドバイスすること、経験談を語ること、適当にほめること、などのタブーが例示されると、「え~!全部やってる!」などの声に笑いが起きる場面も。
 参加者はドキドキしながらも、相手のチャレンジを応援してみることに。

 実際にやってみると「立場的に『どうして?』と質問されることがなかった。質問されることで、自分でも気が付いていなかったことや、ぼやっとしていたことが引き出されて、何をどうすればいいのかが明確になった」など、アドバイスや経験談を語るのではなく、応援するための質問の大切さを共有しました。

 この講座は、労働組合を「活性化」するために、労働組合の最大の力である「現場の声」にこだわること、その声を引き出して共有し、思いと行動を結合していくための場である「会議」をアップデートすることを目的として取り組みました。

 どの会場でも会議をアップデートするために「実際にチャレンジしてみたい」と元気になっています。日程的に全道をめぐることはできませんでしたし、参加したくても都合が合わなかった方も多数います。ぜひ各産別・地域組織でも「会議アップデート講座」をおすすめします。道労連の会議や集会でも学んだことを取り入れていきます。


【参加者の感想】

  • 一方的に話す講座ではなく、実践につながるようにみんなで話し合いながら進め、最後にお互いのチャレンジを応援しあう時間を取ることで、参加者の「やってみよう」という気持ちが引き出される。
  • 良かれと思ってアドバイスしたり、自分の経験を話したりすることは、応援することになってなくて、押し付けになっていたかもしれないと気づいた。

  • 長く役員やってきたし、とくに期待もなく参加したが、めちゃくちゃおもしろかった!チャレンジしようと思えた。
  • ファシリテーションのポイントをじっくり聞けて学びが深まった。

  • 普段、会議の悩みを話すことはないので、聞いてもらえてよかった。そのことで改善点や工夫したいことがわかった。改善できる可能性を感じた。
  • 自分の会議を見直せて学びになったし、とても「楽しい」と感じた。これは実践したいと思った。

  • とにかく「前に進めたい!」という気持ちが強かったので、振り返って考える機会になってよかった。
  • いっぱいやらなければ!と思っていたけど、「応援しあう」時間があったので、頭が整理できて、一つずつチャレンジしようと思えた。

  • 不安なことありますか?と聞かれて(普段は聞かれることないので)ホッとした。そして不安を話したことで自分の課題も整理できたし、チャレンジにつながりそう。
  • 来るまでは気乗りしなかったけど、面白かったし、会議を変えてみようと思えた。来てよかった。

  • 関係と関係性の違いについて理解でき学びになった。立場ではなく人として繋がることが大事だと思った。
  • 心理的安全性という言葉は知っていたけど、どうすれば確保できるのか?という場づくりの大切さを具体的に学べた。

  • しばらく労組の会議ができてなかったけど、やってみようという気持ちになれた。

  • 会議に対して少しネガティブな気持ちになっていたが元気になれた。

  • 自由に話せて、話を聞いてもらえることで、安心して話せることを体感できた。
  • 「今までの会議があたりまえ」と思っていたけど、そうじゃない、変えられるということに気づけた。

  • 聞くだけではなく、具体的にチャレンジを考え、言葉にすることができ、それを応援しあうことで、課題もはっきりしたし「やってみよう」という気持ちになれた。
  • 「振り返り」を入れるなど、やれるところからやっていきたい。


大阪府関係職員労働組合(大阪府職労)

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筆者:北海道労働組合総連合 副議長 出口 憲次

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