京都放送労働組合「全国初!派遣社員が無期雇用転換」『NAVI』2023年10月27日配信
民放労連 京都放送労働組合から、あらたなレポートをいただきました。どうぞお読みください。
全国初! 派遣社員が無期雇用転換
京都放送労働組合
組合は、雇用の不安定な構内スタッフのみなさんを守ろうと長年格差是正の闘いに取り組んでいます。
特に派遣社員の3年有期雇用を守るため派遣先・京都放送への直接雇用化と常勤アルバイトの雇用安定のための無期雇用転換は、力を入れて取り組んでいます。
きょう常勤アルバイトの女性組合員(テレビ進行支部)が無期雇用転換を実現しました。ことし7月に11人目の無期雇用転換を実現した常勤アルバイトの男性組合員(報道映像支部)に続いて12人目となりました。
女性組合員は「KBSに入った時は一生働くとは考えられなかった。組合に加入して良かった。ここまでていねいにしてもらった組合に感謝しかない」と相好を崩していました。
女性組合員は、まず派遣社員としてKBS京都に入り、組合に加入して3年たって組合要求をだしてKBS京都へ直接雇用(常勤アルバイト・有期雇用3年)を実現しました。しかし3年満期となったもののさらに2年間延長しきのうで5年満了となりました。要求をだしてきょう1年間の雇用期間延長を勝ちとりました。
これをうけ女性組合員は、組合のアドバイスをうけ労働契約法18条にそって無期雇用転換を申し入れ、KBS社長から申し入れ受領書を受けとり無期雇用転換が実現しました。
これまで11人目の無期転換者が誕生しましたが、今回の女性組合員のケースのように「派遣社員でまずKBS京都への直用化」「そしてKBSの雇用者となり有期雇用3年を2年延長させ無期転換を実現」したのは、初めてです。つまりKBS京都では初の派遣社員の無期雇用化が実現したのです。
全国でも初めてのケースです。世間では、大学や理化学研究所。自治体では会計年度任用職員制度などで無期雇用転換を前に雇い止めが横行している中で派遣先に直用化した上での今回の無期雇用転換は評価できるものです。
組合は、先陣をきったこの経験を教訓に将来は、KBSに働く構内スタッフは、すべて無期転換となり雇用に心配なく働き続けられるように取り組みを強化していくことにしています。なおこの女性の賃金は、3年前の同一賃金闘争で社員の8割までアップさせました。
関連情報
ジャーナリストの竹信三恵子さんより、京都放送労組の取り組みを扱った下記の番組をご紹介いただきました。ご参照ください。(2023年10月29日。管理人)
【竹信三恵子の信じられないホントの話】あきらめない!本物の同一労働同一賃金 〜コロナ下での基本給差別に挑んだ京都放送労組〜