エッセンシャルワークは最低賃金近傍ではたらく人たちが支えている
札幌市東区にある、病院の清掃などを請け負う会社に勤めるAさん57 歳。現在の職場で働き始めたきっかけは、100 円均一のショップにあった募集チラシをみて、当時、まだ幼かった二人目の子を抱えていたので、場所も近いし4時間パートならなんとかなるかな、という思いで病院の清掃の仕事を始めました。
夫とは26 年前に死別し、地方に息子がいて、現在は娘と賃貸マンションに二人暮らし。ひとりでふたりの子を育ててきました。光熱費はAさんが支払い、賃貸マンションの家賃は看護師の娘と、地方で暮らす教員の息子が仕送りしてくれるお金で賄ってくれています。でも、生活は苦しく、余裕はありません。
現在の会社に勤めた当時の北海道の最低賃金は時給633 円。記憶では、企業内最低賃金がそれよりは少しだけ高く、時給640 円からスタート。21年たったいまの時給は890 円。昨年、北海道の最低賃金は据え置かれ、例年どおりの勤続加給で7円であがりましたが、21 年同じ職場で働いていても、北海道の最低賃金とは29 円しか差がありません。
Aさんは「主任」として業務を任されています。もし時給が多少あがったとしても、「税金などで引かれてしまうという気持ちのほうが大きい」と、最低賃金の大幅な賃金の引上げを求めています。
記事:北海道労働組合総連合
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