江川あや(旭川市議会議員)「自分らしく働くこと」

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2024年第2回定例会(6月20日11:00~)/本会議一般質問/会計年度任用職員の待遇改善について

映像資料🎥

前文

会計年度任用職員の待遇改善について伺います。

子育てや介護といったケアワークと、働くことの両立を考える時、旭川では職が限られるのが実態だと感じています。5月31日付けの地域雇用失業情勢を見ると管内の求職者の数は年代に大きな差はありませんが、男性が779名、女性が978名と女性の求職者が多く、有効求人倍率をみると常用全体は0.89倍、常用パートタイムは0.69倍と、柔軟な働き方を求める人が一定数いることが解ります。

旭川市の賃金水準等を考える中で選ばれることが多いのが市役所を初めとした公的な職場、いわゆる「公務非正規」と言われる職です。そして専門職として働くことを希望する人も正規職員では市内にその職種がないため「公務非正規」の職に就かざるを得ないという実態もあります。安定しない雇用の中、公務非正規当事者のネットワーク「はむねっと」や「ボイセズ」といった当事者団体が、一斉公募の廃止を求め積極的な取組をしてきております。

公共サービスという安定したサービスが提供されなければならない仕事の担い手をどのように位置づけていくのか。「ディーセントワーク」つまり「働きがいのある仕事」と改善されているのか、その点を課題として伺ってまいります。

 

 

ア.旭川市における会計年度任用職員の実態について

質問1

旭川市の今年度の会計年度任用職員の人数とその職種について伺います。

 

(答弁)

本市における令和6年4月1日時点での会計年度任用職員の人数につきましては,任用期間が6か月以上,1週間当たりの勤務時間が20時間以上の職員で申し上げますと,専門補助員や学校用務員,事務補助員など,76の職種で合計1千640人となっております。

 

表 令和6年度における部課係別にみた会計年度任用職員数

出所:旭川市作成資料。

 

表 職種別にみた会計年度任用職員数

出所:旭川市作成資料。

 

 

質問2

76の職種、1640人ということです。ではその会計年度任用職員の男女別についてお答え頂きたいと思います。また,フルタイムかパートタイムかについても伺います。

 

(答弁)

令和6年4月1日時点での会計年度任用職員1千640人のうち,男性は390人で女性は1千250人,また,フルタイム勤務の職員は555人,パートタイム勤務の職員は1千85人となっております。

 

 

質問3

フルタイムとパートタイムでの男女比も気になっている所ですので、そこはぜひ調査をしていただきたいとして、まずは、パートタイムに就く人数が多いことについて,その理由と市の見解を伺います。

 

(答弁)

パートタイムの職員数につきましては,会計年度任用職員の募集に当たり,職務の内容や量に応じて適切な勤務時間を設定する中で,短時間の職が多くなっていること,また,正職員と同様の週38時間45分未満の職は全てパートタイムと定義していることから,職員数が多くなっているものと考えております。

 

 

質問4

少しでも短ければ「パートタイム」としているとのことですが、この「フルタイムなのかパートタイムなのか」は旭川市の考え方次第というのが、総務省の資料等からは解るわけです。時間数と業務内容においてフルタイムかパートタイムなのかを判断するというのが制度の趣旨のはずです。

正職員と同じ職務内容や量であればフルタイムとすることが自然だと思うのですが,パートタイムにしているのは予算上の理由なのでしょうか?

 

(答弁)

議員御指摘のとおり,総務省の通知におきましても,フルタイム勤務とすべき業務量にある職について,財政上の理由から,パートタイムとして位置づけること自体を目的として,勤務時間をわずかに短く設定することは適切ではないとされております。

本市では,フルタイムと比較してパートタイムの職員が多い状況にありますが,本通知の主旨を十分に認識した上で,職務の内容や量,限られた財源の中で市民サービスの提供に支障を来さないための人員数・期間などを総合的に勘案し,それぞれの職において適切な勤務時間を設定しているところでございます。

 

 

1085人というパートタイムの人数は本当に適切なのでしょうか?異なるのではないかと私は思います。

ただ、担当部としては「財政上の理由から,パートタイムとして位置づけること自体を目的として,勤務時間をわずかに短く設定することは適切ではないと認識している」とのご答弁ですが、「限られた財源の中で」「総合的に勘案してそれぞれの部署がしている」というお答えですので、「各部、各担当課において適切な認識ができるように」丁寧に説明をして頂きたいと思います。

 

 

イ.待遇改善に伴う自己負担率の変化等について

次に進みます。

 

質問5

「会計年度任用職員」は「官製ワーキングプア」の問題からの制度でもあり、「待遇が改善された」という側面もあります。

会計年度任用職員制度となって待遇改善がなされた部分について伺います。

 

(答弁)

会計年度年用職員の制度につきましては,地方公共団体によって取扱いに違いが生じていた臨時職員・嘱託職員の任用要件の厳格化と処遇改善を目的としております。

制度の導入により,任用期間における空白期間の是正,経験年数による加算や,期末・勤勉手当の支給などの給与水準の見直し,特別休暇,育児休業制度の整備,フルタイムの場合の退職手当の支給や公務災害の認定による各種補償など,処遇改善が図られております。

 

 

質問6

都合の良いように雇用してはいけませんよ、という制度で、様々な見直しが行われた一方で、そのことによる困ったという声もあります。

「突然、保険の金額が上がったんだけど…」という相談です。例えば健康保険が「協会けんぽ」から「共済組合」に変更になったということがわかり、その「共済組合」もなぜか2年目に少し金額が上がるということです。

年金も変わったようですが、今回は健康保険について、民間での健康保険に相当する共済組合への会計年度任用職員の加入条件について、伺います。

 

(答弁)

会計年度任用職員の共済組合への加入につきましては,フルタイム,パートタイムの職員ともに,2か月以上の継続雇用が見込まれる場合で,勤務時間が週20時間以上,報酬の月額が8万8千円以上の条件を満たせば,任用と同時に医療費等の給付を主とした短期組合員となります。

また,フルタイムの会計年度任用職員は,任用から1年を経過しますと,短期組合員から厚生年金等の給付を受けることができる一般組合員に移行することとなっております。

 

 

質問7

では単純比較にはなりませんが、会計年度任用職員制度の導入前の健康保険(協会けんぽ)について伺います。

 

(答弁)

会計年度任用職員の制度以前に臨時職員等が加入した協会けんぽにおきましては,健康保険による療養の給付などの保健給付,傷病手当金などの休業給付が適用となり,令和元年度の健康保険料の本人負担率は,6.02%となっていたところです。

共済組合への移行に当たり,掛金の割合は微増しておりますが,保健給付や休業給付を含めた短期給付の内容が追加となり,健康診断や脳ドック健診などの保健事業,貯金事業,宿泊事業などの福祉事業も適用となるなど,組合員とその家族の生活の安定,福祉の向上に寄与しているものと認識しております。

 

質問8

福利厚生が充実した、使える制度は増えた、ということですが、実際は正職員しか使えない制度も残っていると、当事者は言っております。では、共済組合の掛金の負担率の変化についてお答え頂きたいと思います。

 

(答弁)

短期組合員の掛金の本人負担率は,6.4715%であり,このほかに,厚生年金保険料として9.15%,雇用保険料として0.6%がかかることから,各種保険料を合わせて,本人の負担は16.2215%となっております。

また,フルタイムの会計年度任用職員が一般組合員に移行しますと,本人の負担は16.372%となるところでございます。

 

 

質問9

給与が上がったことにより、様々な保険料が上がっています。そして、微増と言いつつ、そもそも健康保険も掛け金の%も上がっている訳です。今後も全体的に引かれる金額は増える見込みですけれど、掛金の負担感をどのように捉えているのか、市の見解を伺います。

 

(答弁)

先ほど答弁いたしました負担率を比較しますと,各種保険料も含めて,一般組合員に移行した際の負担割合は,0.1505%の増加となります。

20万円の給与月額に換算しますと,300円程度の増となりますが,掛金の負担感としては大きな影響はないものと考えております。

 

 

300円…は、私は1食食べられる金額ですので、負担感は人によるかと思います。何より一番の課題は「知らない間に」という点です。当然、説明はしていたとは思いますが、伝わっていなくて、手取り金額が少し減って「あれ?また何か上がったのかな?」となる訳です。減税の額は恩着せがましく解りますけど、増税の額が解らないことによる弊害とも言えますが、当事者が理解して納得して加入する必要はあります。移行時には丁寧な説明の工夫をと指摘いたします。

 

 

ウ.被扶養者等について

質問10

さて、法で定められている「大量離職通知書」がハローワークに提出されているのは、川村雅則北海学園大学教授の調査によると2024年5月24日付けの調査によると5市1町でした。「北海道」を初め出していない自治体が多い中、旭川市は数少ない提出している自治体です。

給与の4月遡及など、道内で比べても旭川市は会計年度任用職員の待遇改善が行われていると受け止めています。しかしながら、確認してきたとおり、男女比で言うと女性が多く、待遇としてはパートタイムが会計年度任用職員の3分の2を占めています。つまり退職金がない安定しているとは言いがたい雇用に付いているとも分析ができます。一方で、柔軟な働き方が求められている中では、一定の役割を果たしているとも言えますが、気になるのは「生活給」となっている人達の実態です。

会計年度任用職員の生活状況や働き方の希望について把握しているのか伺います。

 

(答弁)

本市では,4年に1回,正職員と会計年度任用職員を対象に職員意識調査を行っており,今年度からは2年に1回の調査として,本年7月に実施する予定です。

会計年度任用職員に対しましては,これまで,業務量や休暇の取りやすさ,セクハラ・パワハラの有無などを調査し,生活状況や働き方の意向に関する項目は設けていなかったことから,今回の調査では,扶養・被扶養の状況や,現在よりも高い給与で働きたいか,長い期間安定して働きたいかなどの設問を加え,改めて,現状における会計年度任用職員の意識把握に努めてまいります。

 

 

質問11

7月に調査を行うということです。現時点で頂いたデータによりますと、あくまで共済組合の加入状況によりますけれど、扶養している人がいる会計年度任用職員が300人程いるということですし、私が気になるのは単身の世帯等もでして、つまり「生活給」にしている方がどのくらい居るのかということです。ぜひその点をしっかりと実態把握をして頂きたいと、指摘いたします。

これまで会計年度任用職員の問題については、何度か質問、質疑し、指摘してまいりました。会計年度任用職員は今や行政サービスになくてはならない存在となっている一方で、当事者団体では「直営ではなく外部委託になったら真っ先に仕事が無くなるのでは?」という不安もあげられはじめています。旭川市の場合も懸念はないのでしょうか。これまで以上に雇用の調整弁にしようとしてはいないでしょうか。人口流出が旭川市の課題となる中、民間企業と共に、より待遇を良くし旭川市の雇用を確保する必要があると考えます。

 

専門職も多い会計年度任用職員は、専門性によってはより待遇の良い都市に移ることも考えられ、必要な職種により良い人財が集まらないことも考えられます。現在、2023年総務省調査によると、道内では「一斉公募」をせず「毎回公募を行わず再度任用する」とした道内自治体が6自治体あります。小樽市、赤平市、名寄市、根室市、滝川市、伊達市です。

先日、公務非正規問題議員ネット(仮称)で理由を聞き取り調査した所、「地域の実情に合わせて」「人手が潤沢でない」との理由も挙げられていました。

当事者のアンケートからも浮き彫りになっていますし、今後の取り組むべき待遇改善として,安定した雇用環境の構築が必要と考えますが,市の認識を伺います。

 

 

(答弁)

会計年度任用職員の任用に当たりましては,平等取扱いの原則や成績主義,また,国の非常勤職員の取扱い等も踏まえますと,現状では公募の手続は必要なものと考えており,本市におきましても,多くの職で応募者数が公募数を上回り,制度の趣旨に基づいた運用が図られております。

一方で,給食調理指導員や給食調理員では,通年で随時募集を行うも,必要な採用数に満たない状況が続いておりますことから,こうした職種では,今年4月から,応募状況の継続的な不足を確認した上で,公募の省略を年度ごとに判断できる取扱いとしております。

会計年度任用職員は,正職員とともに本市の行政サービスに欠かすことのできない役割を担っていただいており,今後におきましても,社会動向等も踏まえながら適正な制度の運用に努めてまいります。

 

 

「公募」という制度は、毎年度人事評価で雇止めとなる可能性がある会計年度任用職員にとってなんの合理性もないと考えます。

「平等取扱いの原則や成績主義,また,国の非常勤職員の取扱い等も踏まえますと,現状では公募の手続は必要なもの」とおっしゃいますが、公共サービスの重要な担い手である会計年度任用職員の雇用をよりよいものにするためには、その待遇改善は当然として、仕事が恒常的に存在しているにも関わらず、その仕事につく人を有期雇用の反復更新をし、回数を区切って公募にかけるなど不安定な任用手法には改善が必要で、公募という「採用活動」を行うことは人事課にとっても余計な手間ではないでしょうか。

会計年度任用職員制度は、1年ごとに面談と能力実証を経て、その結果「公募」となることも想定される制度です。それを、わざわざ年度を区切り、該当者を雇い止めし、公募にかける必然性はどこにあるのでしょうか。

「当該非常勤の職と同一の職務内容の職が 翌年度設置される場合、同一の者が、平等取扱のいの原則や成績主義の下、 客観的な能力の実証を経て再度任用されることはありうるものであること。」とされている総務省マニュアルを鑑みるとその主旨をくみ取るべきであると指摘をいたします。

道内他都市の動向をみても、今後、給与や公募廃止等で、人財がより待遇の良い都市に流れていくことが予想されます。規制緩和の影響は至る所で出てきており、状況を変えようと継ぎ接ぎの制度を何とか地方から運用の面で変えていかなければならないと私は受け止めています。

ぜひ地方からボトムアップで変えて行ってほしいと申し上げて、この項目を終わります。

 

 

 

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